JOURNAL · 制作の手法

再利用できる映画のカラーグレーディング手法

素材整理から最終納品まで、安定して振り返れるカラーシステムを構築します。

スタイルを作る前に、基準を決める

よいカラーグレーディングは、プリセットを当てるだけでは生まれません。すべての判断を、検証できる一つの流れに位置づけることが大切です。まずプロジェクトの色空間とモニタリングの基準を定め、素材の技術的な補正を済ませてから、ルックの作り込みに進みます。

基準となるのは、プロジェクトの色空間、モニタリング機器の状態、そして全員が合意したリファレンスフレームの三つです。どれか一つでも欠けると、その後の判断はすべて記憶との比較に頼ることになります。

すべての修正をたどれるようにする

ショットごとに名前、バージョン、リファレンスフレームを用意しましょう。結果だけを保存するのではなく、調整の理由も毎回記録します。3回目の修正でクライアントが最初の方向性に戻ったとき、履歴をたどれるバージョンがあれば丸一日を節約できます。

ノード構成は、技術的補正、ショット間のマッチング、ルック、部分調整の順で固定します。構成が安定していれば、引き継ぐ人はあなたの癖を知らなくても、適切な段階から作業を続けられます。

納品前の最終確認

納品前に、視聴環境を想定した画面で肌の色、暗部のディテール、字幕の読みやすさを確認しましょう。スマートフォン、ノートパソコン、プロジェクターでは見え方が異なり、視聴者があなたのモニターで見ることはほとんどありません。

今回の修正理由を記録しておけば、次の作品は一から試行錯誤せず、効果が確かめられた方法から始められます。

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